被災者の心情を汲みつつ、労使双方が納得できる解決策を

 現在は労働者のメンタルヘルスが悪化しました。その原因として、職場の人間関係がギスギスしてきたことと、努力に見合った報酬が得られない「努力-報酬不均衡」があります。報酬は昇給や賞与だけではなく、褒め言葉やねぎらいの言葉、評価のフィードバックも含みます。経済的な報酬以外は管理監督者が実行することができますが、部下のマネジメントやサポートができていないと、上司と部下の人間関係も悪化し、それらがストレスになり、うつ病などのメンタルヘルス不調となると考えられます。

 旧労働省はかつて労働生産性を上げれば労働時間を短縮できると時短の旗振り役を務めましたが、それは逆で、残業時間を短縮して疲労回復のゆとりを持たせる一方、上司が適切な支援をすることにより労働生産性が高まると考えます。労働者に健康で元気に働いてもらい、労働生産性を向上させ、企業として売上げを増加させ、営業利益を増加させるという経営戦略が企業にとって必須の状況になりました。企業間での競争が激しくなり、人間関係が希薄になっている職場環境の中で、労使にとって不幸な事件を少なくするには、企業が率先して健康を守る対策を立てて実践することが必要です。

 当職は、弁護士として、企業の経営者、人事労務管理スタッフ、産業保健スタッフおよび管理監督者をサポートしつつ、メンタルヘルス不調や過労死の芽を摘み取っていく活動を進めていきたいと考えております。

 メンタルヘルスケアや過労死防止とともに、企業がメンタルヘルス不調の労働者や自殺の遺族から訴えられるケースを減らすには、相手の立場に立って気持ちを理解することが必要です。当職は、被災した労働者や家族が、過重労働によるストレスに対する辛い思い、健康障害による労働能力喪失、最愛の家族が苦しんだ挙げ句生命を奪われた哀しみといった感情を抱いているところを間近で見てきました。また、遺族は真実を知りたいと強い思いを感じています。当職は、20年以上の経験を生かし、被災者側の心情を汲み、その感情を和らげつつ、対応していきます。

 そして、企業側の対応方針を助言し、労使双方が納得できる解決策を提案します。


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