担保を目的として債権譲渡をするとき

 将来発生する債権を含めて債権譲渡担保を設定する場合、債権譲渡担保設定契約書において、債権担保の目的であることを明記するとともに、譲渡債権の発生原因や金額、将来の一定期間内に発生し、または弁済期が到来する複数の債権についてはその期間の始期と終期を特定します。

 債権譲渡担保においても、確定日付のある証書による通知が必要ですが、あくまで担保が目的なのですから、「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」による登記をすることが考えられます。債権譲渡の登記がされたときは確定日付のある証書による通知があったものとみなされ、登記の日付が確定日付となります。債権譲渡の登記を活用する場合は、その旨債権譲渡担保設定契約書に明記します。

 金銭債権を担保として譲り受けても、これを実行するときに第三債務者から取り立てができなければ意味がありません。債権者としては、債権が有効に発生すること、債務者が発生する債権についての権利者であり、担保権が設定されていないこと、第三債務者との間で譲渡禁止特約が存在しないこと、第三債務者が、無効、取消、解除、相殺等の主張をしていないことなどの保証条項に該当しないことを債権譲渡前に確認する必要がありますし、債務者に保証させる必要があります。そして、債権譲渡担保設定契約書の保証条項に違反した場合は契約解除ができるようにしておいた方がよいです。

 また、債務者が、第三債務者から弁済期前に支払いを受けたり、逆に弁済期を延期したり、債務の減額や免除・放棄をしたりすることは禁止されます。

 さらに、債務者には、債権譲渡担保設定契約書において、毎月の債権明細表を提出したり、債権者の債権管理状況の調査(契約書等の精査)に協力したりすることを義務づける必要があります。債務者が、債務者や第三債務者の信用悪化、債務者の事業内容・規模の変更、第三者による債権の帰属等に関する主張、期限の利益喪失事由の発生などについて債権者に通知させることも必要でしょう。その場合には、債務者に増担保の提供を義務づけることが考えられます。

 債務者が期限の利益を喪失したときは、債権者は、譲渡担保権を実行し、債権の取り立てや譲渡を行って回収して、費用(弁済費用、契約費用など)、利息(遅延損害金を含む)、元本に充当し、剰余金が発生すればこれを返還するのが通常ですが、このことも債権譲渡担保設定契約書に明記しておきましょう。


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