労働者側請求対応における初動の重要性

 労働者や遺族が損害賠償請求をしてきたとき、これを放置していても解決するわけではありません。消極的な対応姿勢が労働者側に伝わると、企業の対応の不満に起因する「二次クレーム」が発生し、裁判に発展する可能性が高まります。

 そのため、人事労務管理スタッフとしては積極的に労働者側からの請求と向き合わなければなりません。そうでないと、労働者本人や遺族から適切なヒアリングができなくなりますし、労働者側の真意を測ることができなくなります。真意や事実の認識に誤りがあると解決方針を見誤るばかりでなく、適時に対応することができず、結果的に労働者側の不満が増大することになります。

 初動において、労働者側の真意を汲み取りつつ、早期に事実の確認、長時間労働やパワーハラスメントなどの原因の調査を開始すべきです。必要に応じて現場検証をすることを検討した方がよいです。また、労働者本人だけでなく、同僚や上司等の関係者に事情聴取をしましょう。

 調査の結果が出たら労働者側に対して早期に報告すべきです。決して事実の隠蔽や虚偽報告をしてはなりません。報告する際には書面を送付した方が、裁判となった場合に証拠にもなります。

 特に労働者が死亡した場合、その遺族は精神的な苦痛を受けるとともに、何が原因であったのかを知りたいという気持ちが強くなります。それなのに調査拒否をすると感情悪化につながりますし、調査をしても不十分な結果では不満が募り、企業の対応に関する「二次クレーム」が発生します。

 適切な対応をすればいつかは解決することができます。このことを念頭に置いて、労働者側から損害賠償請求をされたときは初期から迅速に対応することが肝要です。初動が遅れると、解決に時間がかかることになりますし、対応の遅延自体が「二次クレーム」となるおそれがありますので、留意してください。


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