3. 健康な働き方と組織マネジメント

 労働者の健康を守るという経営ビジョンを達成するため計画を実行するには、経営資源の一つである「ヒト」を重視するとしても、やはり他の経営資源である「モノ」、「カネ」を有機的に関連づけて、経営資源を有効に活用するには組織マネジメントが必要になってきます。

 組織を成立させるためには共通目的が必要ですから、まずは経営理念や経営ビジョンが労働者にまで浸透していなくてはなりません。この理念等は経営者から明確に打ち出さないと、労働者には伝わりません。理念やビジョンが周知されると、労働者が自身の働き方に関する指針となり、健康の保持増進につながるでしょう。

 そして、組織マネジメントにおいては、経営資源である「ヒト」が組織の共通目的に貢献するための意欲を高めなければなりませんので、ステークホルダーである労働者を重視する視点を忘れてはいけません。

 他方、企業組織の構成員である労働者が個人プレーに走れば経営ビジョンの実現は覚束ないものとなります。指揮命令や情報の伝達経路が機能していなければならず、コミュニケーションが円滑でなければなりません。そのため、労働安全衛生法上の衛生委員会等での情報共有が必要となります。

 企業は、日本の社会という外部環境の中に実在し(オープンシステム)、将来にわたって営業活動を継続していきます(ゴーイングコンサーン)。経営戦略(企業戦略=成長戦略)は、その外部環境との関わり方、将来における方向性や在り方を示すものです。株主利益の追求は、短期的には必要であったとしても、長期的には顧客や取引先、地域社会の信用を低下させかねません。ステークホルダーである労働者の健康を守ることがイメージダウンを防ぐ方策の一つであり、それが労働者に幸せをもたらし、顧客や取引先にも幸福をもたらして、企業の持続可能な発展に繋がっていくものと考えます。


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